調布女子学生会館便り
調布女子学生会館便り
弥生
2012-03-01
昨日の東京は未明から雪が降り積もりました。
今日の予報では3月の末の陽気ということでしたが
午前中は雪を融かした太陽も午後には隠れ、寒さを感じます。
処々で開花の便りを聞く梅や椿ですが調布駅周辺ではまだ見られません。
今年は本当に寒いですね。
雪の中で庭のクロッカスがようやく開きました。
きょうから3月、弥生の朔日です。
ふるさとは陽の音生めり三月来て
新谷 ひろし
(津軽生まれの俳人)
陽光が音をたてるような
春が待ち遠しいですね
春日和
2012-02-24
昨日の小寒い雨があがり
春独特の湿りを帯びた温かな東京です。
沈丁花の花芽も紅くなってまいりました。
しばらく寒暖を繰り返すようですが確実に春に向かっております。
明日は調布市にある電気通信大学
近隣の東京外国語大学などの試験があります。
青年の群に少女らまじりゆき烈風のなかの撓める硝子
塚本 邦雄(滋賀県生まれの歌人、小説家)
青年と少女
烈風と華奢な硝子
有機と無機が入り混じる味わい深い春の歌です。
明日は予報では最高気温8℃、今日に較べると寒いです。
烈風、、、ではないと思いますが
頑張ってくださいね
春の雨
2012-02-22
今日の東京は曇っているせいか寒く感じます。
夜半すぎから雨が降るようですが、温度はあまり下がらず温かい春の雨になりそうです。
この雨があがり、また青空が広がると花も開くのでしょうか。
春暁や人こそ知らね木々の雨
日野 草城
(ホトトギスに投稿した大正、昭和の俳人)
あたたかな雨がふるなり枯葎
正岡 子規
葎(むぐら)、は冬の季語ですが、あたたか、は春の季語です。
今日は四旬節Quadragesimaの始まりの日です。
富士遠望
2012-02-20
今日の東京は青い空が広がり風も弱く温かさを感じます。
太平洋側は気温が上がるようですが日本海側や北海道では、まだまだ厳しい寒さが続きそうです。
例年ですと一月末には咲く白梅も、やっとちらほら咲き出して各地の花だよりも遅いようです。
調布女子学生会館の西方に富士が見えます。
冬の早朝ですと青空にくっきりと見える白富士ですが、
いまごろのお昼時に眺めると朧に霞んで見えます。
富士といえば
富士山を愛し、子供にも「富士」に因む名をつけた歌人の若山牧水です。
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ
「海の声」明治41年
有名な歌ですね。
空と海の青、白鳥(カモメ)の白、「アオ」という言葉の繰り返し、
清々しく絵画的な歌です。
大学を出たばかりの若い歌人らしい表現だと思います。
この歌は春の歌とされています
雨水
2012-02-17
お花屋さんでは蕾が紅にふくらんだ桃が売られています。
来週の日曜日は、雨水。
立春の後15日目を言います。
「気雪散じて水と為る」
とはいえ、土日を底に寒い天候が続くようです。
大学受験真っ最中の皆様には何よりも応える寒さでしょう。
もう二月中旬を過ぎますが、なかなか春の便りが聞こえません。
毎年、
今年の冬は去年より寒い気がする、、、、
そう思うこのごろです。
調布駅から歩いてすぐの布田天神社の梅も開花が待たれます。
天神様といえば、生涯にわたり梅を愛された学問の神様、菅原道真公ですが
道真公11歳の処女作と言われる詩の起承部に
月の輝くは晴れたる雪の如し
梅花は照れる星に似たり
とあります。
少年の希望に溢れた煌く感性がしのばれますね。
雛祭り女の子のお祭りです。お人形を飾っているお家も多いでしょう。
和やかな気持ちになれますように