調布女子学生会館便り
調布女子学生会館便り
芍薬
2012-05-09
大輪の芍薬が花屋さんで売られています。
牡丹に似ていますが、牡丹は木本、芍薬は草本。
「花の王」牡丹に対し、芍薬は「花の宰相」という呼び名もあるとか、、
一輪で絵になる清楚優雅な美しい花ですね。
シャクヤクの根は薬用で、消炎鎮痛作用があります。
芍薬の一ト夜のつぼみほぐれたり
久保田 万太郎
いま開こうという蕾も艶で、小さな蕾も可愛らしく、どんな花を咲かせてくれるか楽しみです。
都立神代植物公園のボタンシャクヤク園が見ごろです
Iris
2012-05-07
ゴールデンウィークも終わりました。
寒冷前線による大雨、竜巻などで多くの被害がありました。
今週はまだ大気が安定せず、変わりやすい天候が続くようです。引き続きお気をつけ下さいませ。
休みも終わり、帰省された新入生の方は家族の温かさを思い出し、ホームシックになることも少なくありません。
新緑が眩しく清々しい季節です。
気持ちを改めて、頑張りましょう
五月はカトリックでは「マリアの月、聖母月」と言います。
我が旅の信なけれども聖母月
富安 風生
このように、季語にもなっています。
写真はジャーマンアイリスです。
優雅な花は芳香を放ちますが一日で萎み、下部の蕾が開きます。
花菖蒲、アヤメ、杜若、全てアヤメ科(Iris)ですが少しずつ違いがあります。
いずれがあやめかきつばた
とは、判別がつきにくいものの喩です。
都立神代植物公園では明日8日より13日までジャーマンアイリス展が行われています。
立夏
2012-05-02
今年は5月5日のこどもの日が立夏にあたり、この日から季節は初夏になります。
端午とは端(初)の午(五)、つまり五月初の五日の意。
いまでは端午の節句は男子のものとされていますが、本来男女にかかわりなく、
中国の行事が伝わり、平安朝以来宮廷や武家民間に広く普及しました。
柏餅、を食すのは「子孫繁栄」の意味があり、
関東では柏餅、関西では粽(難を避ける)を食すようですね。
菖蒲は魔除の薬草とされ、この日に菖蒲の湯を使います。
藤の花は晩春の季語ですが、五月の花とされています。
甘く柔らかな香りが藤棚からただようと、春闌と夏のはじまりとを同時に思わされます。
藤浪に雨かぜの夜の匂ひけり
前田 普羅(ホトトギスの主要俳人)
GW後半は雨模様のようです。
近畿、東海地方で大雨警報が出されております。
事故のないようお祈り申し上げます。
春雨
2012-04-27
真っ赤な躑躅が満開です。
今日の東京は昨日から続く霧雨模様。
しとしとと降る春雨は温暖前線によります。
春雨やふた葉にもゆる茄子種
芭蕉
種を芽吹かせ、若葉を鮮やかにする惠みの雨です。
雨にあたり、陽にあたり、緑が日毎に濃くなっています。
目には青葉山時鳥初鰹
山口 素堂
素堂は芭蕉と親交のあった江戸時代の俳人です。
ゴールデンウィークが始まります。
親元に帰られる学生さん、残ってクラブやアルバイトにせいをだされる学生さん、
それぞれ楽しく過ごせますよう
お家で初鰹を味わってくるのも良いですね。
仲良きことは美しき哉、明日28日より調布市武者小路実篤記念館で春の特別展が開かれます。
花惜む
2012-04-26
満開の八重桜が風と雨にはらはらと散っています。
遅桜、は八重桜と限らず遅咲きの桜の総称です。
ぽってりと毬のように花をつける八重桜を観ると、茶がかった葉の色から
「桜餅」を連想してしまいます。
春には是非食したい長命寺桜餅は三枚のオオシマザクラの葉で包まれています。
隅田川沿いをぶらりとするのもとてもよいものです。
電車やバスより、好天ならば歩くことをおススメします
お江戸の老舗が見つかりますよ。
今日明日は不安定な天気です。
桜蘂ふる、は華やかな花(桜)の時期が過ぎて、蘂(しべ)が降り散るひそやかな気配を表す晩春の季語です。
躑躅やモッコウバラが咲き始めていますが、名残の花を楽しみましょう
昏惜む杪(こずえ)の毬は残花かな
忠之(白根嶽)