館長ひとりごと
2021-11-02
昨日は京王線の事件について書きましたが、ちょうどその日、ひっそりと恩師が帰天されました。
友人の電話で知ったのですが、未だに信じられなくて、まだまだ元気に活躍すると信じていました。
終末医療のことをターミナルケアといいますが、もっと踏み込んだ形で「スピリチュアルケア」と名付け、臨床パストラル研究センターを日本で立ち上げた、ドイツ人神父でワルデマール・キッペス先生です。コロナが流行する前は、日本中、講演活動に飛び回り、祖国ドイツでの研修旅行などにも参加されていました。
心臓弁膜症を抱えながらもお元気でとても厳しい方でした。
白薔薇事件というのをご存知でしょうか。ナチスドイツに反対する大学生の兄妹、その仲間たちの若者が無残に処刑された事件です。その学生さんの母校のギムナジウム出身であるということを、ある時話してくださいました。どんな思いで日本にいらっしゃったのか、、。日本人の自殺者が多いこともいつも気にかけてくださっていました。
８月の小田急の事件、また31日の京王線の事件などもお元気でしたら、きっと憂いていらしたと思います。
今は、静かに祈ることしかできません。
