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ほっとする、安心できる、
アットホームな女子学生専用学生寮です。

館長ひとりごと

2024-03-22
今日、東京外国語大学の方達は卒業式のようです。花粉は多量に飛んでいますが、風も穏やかで晴れて良い天気となりました。本当におめでとうございます。
コロナ禍で大学も始まらず、目に見えないウィルスへの恐怖、爆発的な世界的流行、先が見えず不安な時を過ごした世代です。それでも、学生会館で一緒に過ごすうちに仲良くなって一緒に食事を作ったり談話室でDVDを観たりする仲良しグループもできたり、悪いことばかりではなかったようで、良い思い出になると良いなと思っています。
もちろん、不安と孤独感から体調を崩す学生さんも多かったです。
私自身も、母そして父を続けてなくしてからまだ間もない頃で、時代ばかりか自分の環境も大きく変わり、ここ数年、喪失の悲しみを心に固まらせながら必死にやってきた思いがあります。
固い固い凝固した塊が、最近少しずつ溶けてきた気もいたします。とはいえ、父に対応した医師に覚えた怒り(申し訳ありませんが、あまりヒューマニックな会話をすることができなかったので)や、あの時こうしていたら、、などの気持ちが時々フラッシュバックしてくるのも確かです。
親の喪失とともに、パンデミックで命を失う多くの人、その後の虐殺のような戦争の勃発、また元旦の能登の地震災害などで私も、皆さんも平和な世界が一瞬で地獄のようになることを体験されたことと思います。
それでも人は生きていきます。生きていれば、また笑える日も来るし、自分の中の重たい塊を少しずつでも誰かに話したり受け止めてもらえる日もきます。

ご卒業心よりおめでとうございます。卒業はまた、全ての始りとも言えます。世界中の人たちがほぼ、初めて世界的パンデミックという大きな試練、経験を越えてまた新しい時代が訪れます。巣立つ学生さんたちが、その魁となり世の中が明るく平和になりますよう、心より祈ります。


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